顧問
「国家百年の計」のために 占部 賢志 |
かつてこの国は、紛れもなく世界に冠たる教育立国だった。
19世紀後半、内憂外患の危機を克服し得た源泉は近世教育のたまものにほかならない。
あれだけ藩校や私塾、寺子屋などが津々浦々に澎湃として興った国は世界でも稀有であろう。
こうしたエネルギッシュな教育運動、そしてそれに応える教育欲求が融合して、
アジアにおける近代国家のチャンピオンになり得た。
学ぶことをこの上もなく貴ぶ民族、これが我が国の真骨頂なのである。
本来、教育が「国家百年の計」であることは言を俟たない。
これを建て直すのは容易ではないが、危機が到来するたびに、まことに不可思議なことながら、
この国には日本再建のプロジェクトが期せずして現れてくる。
我々も拱手傍観の観客ではなく、歴史の舞台に上がってその役を微力ながら演じたいものである。
経歴
昭和25年福岡県生まれ。九州大学大学院博士課程修了。
福岡県立太宰府高等学校教諭の間、福岡県立学校生徒指導主事研究協議会事務局長、
福岡県いじめ問題対策協議会委員などを歴任。
目下、現役教師が学ぶ内閣府認証NPO法人師範塾塾長、
NPO法人アジア太平洋こども会議・イン福岡の「世界にはばたく日本のこども大使育成塾」
塾長などを務める。
◆主な著書
- 『歴史の「いのち」』((財)モラロジー研究所)
- 『続・歴史の「いのち」』((財)モラロジー研究所)
- DVDシリーズ『語り伝えたい日本人の物語』全4巻(明成社)
- 『人は何のために生きるのか』(福井県鯖江ロータリークラブ)
- 『教科書が教えない歴史』全4巻([共著] 扶桑社)
- 『高校ホームルーム経営12か月』([共著] 小学館)
- 『決定版高等学校「総合的な学習」実践ガイド』([共著] 小学館)